不眠にならないための夏の布団・シーツの工夫ポイント
夏というのは、暑さと湿気による不快感が非常に大きいため、寝具や寝室も不快な状態になりがち。
一年の中でも「もっとも寝苦しく、寝つきにくい季節」ではないでしょうか。
そんな夏の布団・シーツなどは、どのように工夫すればいいでしょうか?
たとえ暑くても、おなかだけは温めよう!
夏はあまりに暑いので、肌布団どころかタオルケットすらかけない、
という人も多いのですが、これはけっして良いことではありません。
なぜなら・・・たとえ夏であっても、
何もかけずに寝てしまうと、おなかを冷やすリスクがあるからです。
おなかの冷えは全身の冷えを招き、
むくみやだるさなどの症状を出してしまいます。
「じゃあ、腹巻だけ使っておけばいいのでは」と思われるかもしれませんが、これもあまりおすすめできません。
なぜかというと、タオルケットや肌布団などをおなかの上にかぶせていれば、もし夜中に「足先が少し冷える」などという状態になった時も、無意識のうちにタオルケットや肌布団を足先までかぶせることができるのですが、腹巻ではそうはいきませんからね。
早い話が、「夏の夜の温度調整の自由度を高める」という点で、タオルケットや肌布団などをかぶっていたほうが有利なのです。腹巻は、おなかを冷えから守る効果にはすぐれた道具なのですが、「それしかできない」ということを覚えておきましょう。
もちろん、タオルケットや肌布団は通気性の良いものを選ぶことが大切ですよ!
また、ここで気をつけたいのは、「肌布団カバー」です。
肌布団カバーに、防ダニ加工を求める人も多いですが、防ダニ加工をしているカバーというのは、「ダニの発生を抑える成分を混ぜ込んでいる」というものと、「カバー生地の密度を高めることによって、物理的にダニが中に入らないようにしている」というものの2種類があります。
ここで問題になってくるのが、後者の「生地の密度が高いカバー」です。
なぜこれが問題なのかというと、密度が高い分、通気性が極端に悪いものが多いんですよ。
夏場だからこそ特に、寝具に通気性は必須なのですが、
それを防ダニカバーがジャマしてしまう、という可能性もあるわけですね。そんなカバーを使うよりも、
丸洗いできて通気性のいい肌布団を、カバー無しで使ったほうがいいでしょう。
寝苦しくて不眠にならないための夏のシーツ・敷きパッドも、もちろん通気性が第一です。
シーツや敷きパッドの通気性が悪いと「寝床が汗でべたつく」という最悪の状態になってしまいますからね。
シーツはオーソドックスなものでしたら綿がおすすめですが、
高級感を出したいなら絹もいいですね。絹はサラッとした肌触りで、涼しさも感じられます。
また、綿よりもさらに通気性にすぐれた麻のシーツもおすすめです。
ただし麻は繊維が硬く、独特のざらつき感がありますので、肌が弱い人にはおすすめできませんよ。
敷きパッドは、タオル地のものなど、通気性だけでなく吸湿・吸水性にもすぐれた素材がおすすめです。
あと、ワッフル加工など、敷きパッド表面に凹凸がある加工のほうが好ましいですね。このほうが、体全体に敷きパッドがベタッとつきにくい分、通気性が確保しやすいのです。